『パズル』(マモ→ベル+スク) ※駄目マーモン注意 |
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| 「ありえないし」 最近の口癖、ここ一週間パズルに熱中していたベルフェゴールは、一日ごとに柄を変えていた。 あっという間に完成させていた絵画達。 それが二日掛かるほどの巨大なタイプに挑戦しだしたのが昨日、 ほぼ出来上がった絵の、 欠けた小さな間。 「う゛ぉお゛い、てめぇ邪魔だろぉ」 ソファの前、座るでもなくきょろきょろとしている。 「んー?」 「いいじゃねぇかほぼ完成してんだからよぉ」 配慮の無い慰めを口にしたスクアーロが、 ナイフを投げられる横、マーモンは沈黙していた。 マーモンの手には一ピース、あの絵の間に来るものが握られていた。 それに対する、ベルフェゴールの執着が、 マーモンを快くさせている。 「おまえ隠した?」 「あ゛ー?何をだぁ」 「ピース」 「何のために」 「・・・」 スクアーロが尋問を、されている間思わず、 ピースを服の影に隠して、マーモンは溜め息をついた。 「スクアーロ、ベルと仲悪いもんね、 嫌がらせなんて良くないよ、 むなしくなるだけだと思うな」 「う゛ぉお゛い、てめぇそりゃ検討違いだろぉ、 こんな地味な嫌がらせ、 わざわざ気に入らねぇ奴にするかよ」 「・・・」 「マーモンここ最近任務なかったよな、 この部屋、ってかこのテーブル辺り、 俺のいない時、誰居たか知んない?」 「覚えてないよいちいち、 それにパズル、自分の部屋でやんなかったベルが悪いんじゃないの、 もう諦めれば?」 「・・・」 「そうだぁ、引きこもれぇてめぇは!害もあるしな」 「・・・」 「誰かに悪戯されたって文句言えない場所なんだよね、 ここ共通スペースだもん」 口々に責められ、ベルフェゴールは顔を顰める。 もごもごと何かを言いかけて、そっぽを向いた。 「・・・見つけて、あれ、完成させたら、 次は、そうする」 頭の中、白むと言えば大げさで、 しかしそれに近い衝撃が起こった。 矛盾する言葉と心の波。
軽い気持ちでかすめた欠片を、 マーモンは二度と返すことができなくなった。
END
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Friday, 26, Oct | トラックバック(0) | コメント(0) | ●ヴァリアー | 管理
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