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『人間時間』(三年後ツナザン+スクベル←雲雀) ※R16

「できれば喜ぶもの」

真剣な顔で何を言い出すかと思えば「ザンザスについて教えろ」で、
「何を」と聞いた問いの返事。
「知らねぇ」
素直に且つ簡素に白状しただけだというのに、
困惑顔。
「うわー、やっぱりまだ俺認められてないよー、
 何かもう一生ヴァリアーとは打ち解けられない気がするー」
「お、おいボンゴレ、
 ちょ、誤解だぁ!
 てめぇ何かって言うと弱気になるんじゃねぇ腹立つぞぉ!」
「ああ、やっぱり、本音がぽろぽろ出てきたー」
「だッ・・・ちげぇ!俺は!本気で知らねー!」
「まぁまぁツナ、そう過敏になるなってー、
 こうやって忙しい中来てくれてんだからよ」
「山本ー」
日本での機密相談は、この寿司屋のカウンターで行うという、
暗黙の了解が成立とうとしていた。
顔馴染みになり三年目、あれから、三年も経ったのかと思う。
思えばこの目の前にいる板前の見習いとは剣を交えていたのだ。
月日を早く感じるのは年のせいだろうか。
「そういえばスクアーロ、さっき雲雀とも揉めてたよな」
「あー、向こうはベルの奴の弱点を教えろと」
「弱点?!何で?!」
「さぁな、知らねぇと答えたら知ってるはずだとごねられて揉めた」
「弱点・・・、案外あっちの弱点だったりしてな」
「や、山本!!そんなのスクアーロが知ってるわけないだろ?!」
「?・・・」
「いや、でも何か、作戦でもあるのかな雲雀さん・・・、
 同じ様な立場上凄く気になるよ」
「大変だな、ツナ、恋する男は」
「やめろよそんな、ただでさえ男同士ってあたりで寒いのに」
「うーん、俺はどっちでもいい気がするけどなー、男でも女でも」
「はー、やっぱ山本は見識が広いなー」
「女は乳、男は穴の圧力だな」
「ブッ・・・」
「おいおい他のお客もいるんだぞスクアーロ」
「そ、そうだよ!食事中になんてことを」
「っていうか、男知ってんのかスクアーロ」
「ベルの奴と何度か、寝てる」
「・・・え?!」
「・・・ありゃー、じゃ、どんぴしゃでやっぱ弱点て」
「・・・いやそれより!」
「・・・あー、まぁなー」
「あ゛?」
「どうしようこれ、雲雀さんに教えるべきかな」
「んー?いや、わかってんじゃねぇかなたぶん、で、だから弱点を聞いたんじゃ」
「だから弱点がアノ弱点とは限んないだろー?!」
「何だぁ゛?!何の話だぁ?!」
「いや、雲雀さんが、ベルフェゴールにお熱だから」
「それで、おまえに聞いた弱点って奴は、
 性感帯的なものを聞いたんじゃねーかなって俺は思うんだけど」
「あー、それならいくつか答えられたな」
「ほら、だからさっき知ってるはずって、雲雀の奴しつこかったんだよ」
「って、う゛ぉおおい!何だそりゃ!」
「・・・ははは、何やかんや似た者同士で、仲良さそうだったから、
 俺らでも応援してたんだよ、雲雀とベルフェゴール、
 あと、ツナとザンザス」
「・・・」
「いやーしかし、笹川妹にふられてから、まさか男に走るとは思わなかったぜ、ツナ」
「・・・言うなよ、それに、ふられてから走ったんじゃなくて、
 走りかけてる時にふられたんだよ」
「ははは、面白れー言い訳すんなー!」
「まぁ順序はともかくふられたことには変わりないんだけどね、
 いや、うん、あー、駄目駄目だ俺」



Thursday, 01, Mar | トラックバック(0) | コメント(0) | ●ヴァリアー | 管理

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