I f グリムジョーver ~退行~ ④ |
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後日、
シャウロンの言うとおり、
12時間程で元に戻ることのできたグリムジョーは、
いたって正常であった。
その分、
「それでなー、すぐおまえ、うんこって叫ぶからさー」
「あー、もう、わかった、わかったから!!」
晒してしまった己の醜態が、
どんなものだったかと言う恐れと不安、
取り消すことの出来ない、
その現実に打ちのめされていた。
「俺ホント苦労したんだぜ?
肩なんておまえの涙でぐしょぐしょになったし」
「・・・」
「舌噛んだぐらいでさ、びえーって」
「・・・」
「どした?」
不思議そうな顔のグリムジョーに、
ディ・ロイが首を傾げる。
「や、気になってたんだけど俺、
どうして舌噛んだんだよ?
無口だったんだろ?
何で俺、舌噛むほど喋ろうとしたんだ?」
「え・・・と、それは」
ディ・ロイが固まる。
そこに、タイミングが良いのか悪いのか、
ウルキオラとヤミーが現れて、
「おい、おまえらさ、俺が何で舌噛んだか分かるか?」
「あー・・・」
ヤミーが目を伏せる。
「ウルキオラ、知ってるか?」
ディ・ロイとヤミーが、ぎくりとするのをよそに、
グリムジョーは興味津々という具合に、
耳を傾けていた。
「知らん」
それはもうきっぱりとした口調だった。
「そーかー、
じゃあシャウロンあたりにでも聞いてみるか・・・」
ぼやくグリムジョーに、ウルキオラが何とは無しに言った。
「恐らく、転びでもしたんだろうと思うぞ俺は。
そんなこと一々、気にすることでも無いだろ」
「おお?そうか・・・」
「そうだ」
(ああ・・・)
二人、ヤミーとディ・ロイは互いに目と目で、
(葬られたな・・・)
(今凄いさっくりと事実が闇の中に・・・)
共鳴しひっそりと、
心中で涙を流し脅えるのだった。
END
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Wednesday, 25, Jan | トラックバック(0) | コメント(1) | ●Allキャラコメディ | 管理
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お礼SSに使ってました。
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| 子グリ、という注文がありまして・・・ はい、言葉を明らかに取り違えたモノになりましたです。 かわいらしさの微塵も感じられないという・・・ うざさしか感じられないという・・・
・・・スミマセン!!
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by むー | Sunday, 05, Mar
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